こだわり拘る
WIRED VOL.33を買いました
昨日(2019年6月18日)、WIRED VOL.33を買いました。(WIRED VOL.33は2019年6月13日発売だったようです。)
雑誌にもWebサイトにも掲載されている編集長の松島倫明さんからのメッセージの一部を引用します。
ケヴィン・ケリーが構想するミラーワールドは、まさにポストモビリティを鏡の反対側から眺めた世界だ(そういえば昨夏に彼が、「いま、大きなテーマでひとつ書いてる」と言っていたっけ)。未来のポストモビリティ社会とは一方で、クルマやロボットに搭載されたカメラやセンサーによって現実がリアルタイムでスキャンされ、デジタル記述され、アルゴリズムに回収されるプロセスでもあるのだ。
つまりミラーワールドとは、現実の都市や社会やわたしたち自身といった物理世界の情報がすべてデジタル化された、〈デジタルツイン〉で構成される鏡像世界のことだ。デジタルツインについてはドイツの「インダストリー4.0」といったスマート製造業の文脈でご存じかもしれないが、ここで双子になるのは、〈世界〉そのものだ。
全ての人は現実の世界に身を置いて、ほとんどの人がパソコンやスマホなどを使って無意識のうちにデジタルデータを生産してミラーワールドに自分の分身を置いています。
いろいろな現実の場面で文章や写真をTwitterやFacebookやInstagramなどのSNSで記事を作ったり、このブログのように文章と写真で記事を作ったり、がミラーワールドでの自分の一部なのでしょうね。
改めて考えてみると、ミラーワールドの自分の一部は現実の自分の所有しているデバイス内に保存されていますが、ほとんどはコピーを世界のどこかのデバイス(自分の所有しているものではないデバイス)にバラバラに保存されていて、保存方法や保存期間などは保存している実体(法人でしょうか)が決定権を保持しているのだろうと思います。
ミラーワールドの自分の一部は、自身が保持しているべきでしょうし、自身が取り出せる状態で保持すべきなのだろうと思います。
一つの解としてインターネットのどこかにあるクラウドへ保存がありますが、どれだけの規模が必要なのかとか、どのように保存するのかなどが不明です。
保持するデータは一部とは言えミラーワールドの自分自身ですから、そのクラウドを運用している組織(法人 ?)は信頼できるのかを考えなければなりません。
ミラーワールドの自分をどこでどのように保存しておけば良いのか、考えなければいけないことです。
全ての人間は現実の世界から消えてしまう時を迎えます。
現実の自分が現実の世界から消えてしまっても、ミラーワールドの自分は残ってしまう可能性があります。
何もしなければTwitterやFacebookやInstagramなどのSNSの記事は「そのまま」でしょうから、ミラーワールドの自分は存在し続けてしまいます。
現実の世界での家族や親しい友人たちであれば現実の世界での自分を良く把握していると思いますが、ミラーワールドの自分は「良く把握している」にならないと思います。
その時に現実の世界にいる家族や親しい友人たちへミラーワールドの自分の名前や活動場所、処分の可否などを伝える手段が必要なのではないかと思います。
いくつかのSNSなどのサービスではアカウント本人の遺言(このサービスの取り扱いに限定されているようです)を保持できるようですが、残された者から見れば故人の意思が確認できて、ミラーワールドの故人について処理をするのが最良だろうと思います。
この点については、手段すらないのが現実だろうと思います。
「〈デジタルツイン〉で構成される鏡像世界」は現実です。
「ミラーワールドの自分の保存」、「残ってしまったミラーワールドの自分の処理」、の2点はなんとかしなければなりません。